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zoom RSS 星の王子さまブーム

<<   作成日時 : 2006/12/19 00:06   >>

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なんでもブームとして勝手に取り上げるのはどうかと思いますが、こと『星の王子さま』に関しては僕はそれなりに発言しても良いだけの土台があるでしょうから、ちょっと書いておきます。

内容はとりあえず置いて、どの訳本を読むのがいいか勝手に勧めます。

星の王子さま星の王子さま
アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ Antoine de Saint Exup´ery 池沢 夏樹

集英社 2005-08
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訳としての完成度の高さは間違いなく池澤訳がベストです。それは誤訳の無さと小説家ゆえに持つ文体に由来しています。このような芸術作品の翻訳においては、読解力に加えて、当然、それに負けないだけの強い文体が必要です。その両方を備えているのは、今のところ、この池澤さんだけです。

あともう一つ読むとしたら、これです。

星の王子さま星の王子さま
サン=テグジュペリ 内藤 濯

岩波書店 2000-06
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実のところ、誤訳や飛躍も多いのですが、それを補って余りある文体の妙味を備えています。これを土台にした『星の王子さま』論も多いだけに、読んで損はないと思います。

なぜこんなことを断言しているかというと、僕は一応原典と英訳3個と日本語訳11個を比較対照したことがあるからなのです。このブログを見てどの『星の王子さま』を購入するか決める人がいるとは思えませんが、アマゾンに複数あるトンチンカンなレビューよりは数段マシなはずです。そりゃ原典は原典で翻訳は翻訳ですが、翻訳と銘打つ以上は、原典を最大限に尊重するのが礼儀だと僕は思います。しかるに、とてもそうとは思えない誤訳や創作を含んでいたり(信じられないほど誤りが多いものも中にはあります)、日本語として奇矯だったりする(これは上で言うところの文体の脆弱さに起因しています)ものもあるのです。名指ししてしまうと、倉橋氏と河原氏はもはや僕が見る限り落第です。個人的に読んでそれを面白いと思うのは勝手ですが、仮にアマゾンであっても、レビューとして投稿する際にはもうちょっと慎重であってもらいたいです。金を払って購入した1個目のものがそこそこ普通に頭に入ってきたら、それがすばらしく価値があるものだと思ってしまうんでしょうか。初恋を美化して引きずる心理と近いものを感じます。悪いとは言いませんけどやっぱりそれはレビューには不適格でしょう。

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コメント(2件)

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このレビューを見て池澤訳の星の王子さま買ってしまいました。多分読んだことあるはずなのに全く記憶にないので新鮮です。
と、言ってもまだ読み途中です。子供向けと思いきや意外に子供向けじゃないような印象を持ちました。
あなぺ
2006/12/26 01:53
>あなぺさん
子供向けというよりは明白に大人向けでしょうね。しかしこれが凄いのは子供の頃に読んで、また大人になってから読むという楽しみ方ができるところにあるのではないかと思います。中身も構造がガッチリしていますし、こうして色々な角度から読んでみて、名作と称される理由がなんとなく分かりました。
エキタイ
2006/12/26 03:35

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