続Super Game Page ―悪徳の栄え―

アクセスカウンタ

zoom RSS コミュニケーションについての雑感

<<   作成日時 : 2006/05/13 07:44   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

格ゲーに対して問われたときに、こういう風に答えることがあります。

「格ゲーは素晴らしいコミュニケーションツール。見知らぬ人間同士でも心を通わせることができる」

では、どれだけコミュニケーションらしさがあるんでしょうか。プレイしてると、双方がキャラを動かして、その操作の結果が反映されて、一応その裏にはお互いの思惑があって……と、なんとなく意思を通わせて、何かを伝達したり受け取ったりしてるような気にはなります。対戦らしさを捨てて全対応のための作業を突き詰めるにしても、やはり相手がCPUやダミーと人間の場合では感覚が異なります(傍からはトレーニングモードのように見える試合でも、全然違います)。相手が人間だからこそ、といえる何かがあるような気だけはします。その何かがコミュニケーションらしさなのかもしれません。

しかし、冷静に考えてみると、ほとんど何も伝わってないことがすぐ分かります。何かを分かったような気にはなっても、何も分かってません。分かるのは相手が強いか弱いか、どのくらい攻略が進んでるかくらいです。肝心のアイディアや人間性などは全く分かりません。ここで、近いうちに対戦した見知らぬ誰かを思い浮かべてみてください。暴れが多かったかガードしがちだったか、確定重視かぶっ放しか、このあたりは思い出せるでしょう。例えば、暴れが多い相手だったから落ち着きがないに違いない、なんて考えたりするかもしれません。でも、そんなの外れてます。もちろん、こちらのことも相手には伝わってません。コミュニケーションなんて見かけだけです。

とはいえ、ハードなゲーマーからすると、こんなことは承服しかねます。内輪対戦では相手の調子やら何やらも手に取るように分かる、なんて言いたくなります。ですが、これも、もともと相手について知っていることをゲーム画面に当てはめてるだけの場合がほとんどです。また、ゲーム外の情報も案外多くあります。操作音や振動、家庭用なら声や表情や姿勢など、意識してないつもりでも、かなりの要素を無意識のうちに把握しています。それらを総合して相手を理解しているわけです。もし画面とプレイ音しか与えられなかったら、よく知った相手だとしても、それが誰なのかは、キャラ、色、特異なコンボや連携くらいでしか判別できませんよ。

もちろん、ゲームという共通の趣味を取っ掛かりとして友人関係を作ったり、ゲームについてのお互いの考え方を話し合って相手のことを知るということはあります。けれど、対戦でもってアイディアを伝え合うなんてことは不可能です。言葉やその他と比べて、圧倒的に情報量が少なすぎます。台パン一発にも及ばない程度のことしかゲームのみでは伝えられません。むりやり、技、行動に50音や特定のアイディアを結びつけるなどすれば複雑なことも可能ですが(事前にルールを作って公開しておく)、これでは言葉の代替以上の何物でもありません。楽器とかならそれだけで哲学を伝え合うこともできるかもしれませんが、格闘ゲームではかなり無理です。

相手のことが知りたければ、「はじめまして」と挨拶して会話した方がずっと有効です(当たり前だよね)。ゲーセンをゲーム好き同士の社交場とみなして一風変わった交友関係を広げることはきっとできますし、なかなかいいものだとは思いますが、対戦するだけの間柄でもって、「格ゲーでしか伝わらないものをお互いにぶつけ合う」なんてことをやっても無益だと僕は思います。それを数こなせば、確かに格ゲーの腕は上がりますけど、本当にそれだけです。

最後に余談を一つ。マスコミって単語を誰でも知ってるはずです。マス・コミュニケーションってやつです。でも、これってコミュニケーションじゃないですよね(全くとは言いませんが)。コミュニケーションに思えなくない点もあるような気がするけれど、違います。「放送」なんか、よく読んだら「送りっ放し」ですし。とりあえず「コミュニケーション」って呼んだり宣言してしまったりしてると、どこかしらコミュニケーション的な要素があるはずだと考えてしまうものです。格闘ゲームと関連付けるのはちょっとおかしいと僕自身も思いますが、既に付いてしまった(付けてしまった)「コミュニケーション」というラベルを一旦取っ払ってみると、全くコミュニケーションでない点がわんさかと見えたきたりもするんじゃないでしょうか。

ゲーム仲間(またはそれ以前の対戦相手)だからといって、ゲームしかしないなんてのは勿体無いですよ。一緒になって他のことをやった方がむしろ楽しいし、より多くのことが得られるはずです。


補足:「コミュニケーションとはこういうものだ」という不毛な議論を目的としたものではないので、このエントリーでの「コミュニケーション」はどれも「意思疎通」くらいに捉えてください。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
コミュニケーションについての雑感 続Super Game Page ―悪徳の栄え―/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる